アルコアイランド

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ブナハーブンってどんなウイスキー?特徴と全種類を徹底解説!!プレゼントにおすすめは?

          

 

 『ブナハーブン』はスモーキータイプが集まるアイラ島にある蒸留所。しかしながらこのブナハーブンはスタンダードボトルの12年はほとんどノンピートで作られています。

 

 

 

【ブナハーブンの詳細・特徴】

 Bunnahabhain・・・スコッチ・シングルモルト

【地域】スコットランド アイラ

【所有者】ディスティル・グループ社

【正規輸入代理店】アサヒビール 

 

 ● ブナハーブン 12年

 

          

 

 1979年に発売されたシングルモルト。冒頭に紹介したブナハーブンのスタンダードボトルです。ほとんどノンピート(2ppm以下)の麦芽を使用して作られています。

 アイラの蒸留所の商品だからと言って強烈なスモーキーさを想像すると期待を裏切られますので注意が必要です。

 ほぼノンピートの麦芽(2ppm以下)を使用しているので、微かなスモーキーさ、軽い飲み心地、フルーティーでナッツなどの味わいと甘味を感じるのが特徴です。またシェリー樽熟成原酒も使用されているとのこと。

 

「ブナハーブン」蒸溜所が1979年に初めて発売したシングルモルトスコッチ。アイラ特有のスモーキー、ピーティーといったフレーバーが抑えられ、優しい口当たりで飲みやすいのが特徴です。また、非冷却ろ過法を採用、アルコール度数は46.3%に設定、さらに色調整などをしていないのでナチュラルなカラーに仕上がっています。

※アサヒビールHPより

 

 

 

 ● ブナハーブン ステュウラーダー

 

           

 

 ブナハーブンの商品名には聞きなじみのない言葉が採用されています。それもそのはずでゲール語の言葉で、こちらの「ステュウラーダー」とは「舵手」という意味です。

 

 「ステュウラーダー」はファーストフィルとセカンドフィルのシェリー樽で熟成させたもの。限定品となっています。ブナハーブンのラベルは舵を手に取っている人が描かれていますね。

 

「ファーストフィルとセカンドフィルのシェリー樽」を使用とのことですが、「ファーストフィル」とはこの場合はシェリーの熟成に使われた樽で、シェリーを払い出したあとにウイスキーの熟成に使った1回目の樽のこと。ファーストフィルの原酒を払いだした後、次に熟成するときは「セカンドフィル」その次は「サードフィル」といいます。

 

 ファーストフィルの特徴は、あらかじめ熟成に使っていたお酒成分が残っており、そのフレーバーがウイスキーの香味に強く影響します。セカンドフィルよりもファーストフィルの方が、この場合はシェリーのフレーバーがウイスキーに移っています。

 

 セカンドフィルの樽はファーストフィルに比べ元の原酒の影響は少なく、樽から受ける影響はファーストフィルよりも少なくなります。ファーストフィルの樽を使用すると樽から受ける影響が大きすぎて原酒の特徴が活かしきれない場合などに、セカンドフィル、サードフィルの樽を使ったりします。

 

 この「ステュウラーダー」は2018年に「The Scotch WhiskyMasters」金賞を受賞。グレンドロナックやグレンファークラスが好きな方は試してみるといいかもしれません。

 

 
 

 ● ブナハーブン アン クラダック

 

 「アン クラダック」とはゲール語で「海岸」という意味。そのためかボトルもキレイな青色となっています。免税店限定商品。1000mlのみの流通のようです。

 

 シェリー樽の比率を高めたブナハーブンで、アルコール度数50%とやや高めの仕様。シェリー樽特有のナッツやドライフルーツを「12年」以上に感じることができます。甘く豊かで華やかなブナハーブンです。

 

 
 

 ● ブナハーブン トチェック ア ガー (トイテックアダー)

 

        

 

 「トチェック」とはゲール語で「煙たい」ということで「スモーキー」、「ア ガー」とは「2」という意味。なぜ「2」なのかというと以前に「ブナハーブン トチェック」という商品があったようで、その続編という意味合いのようです。ちなみに「トチェック」は35ppmだったようです。

 

 商品名からわかるように、ほぼノンピートが売りのブナハーブンがリリースしたピーテッド商品です。「トチェック ア ガー」はバーボン樽熟成+シェリー樽原酒を使用しており、ピートとシェリーの調和が楽しめます。ボウモアのイメージでしょうか。

 

 

 

 ● ブナハーブン クラック モナ

 

         

 

 こちらも免税店限定商品。1000mlのみ。「クラックモナ」とは「積み重なった乾燥させたレンガ状の泥炭」や「ピートの山」という意味だそうです。

 アルコール度数50%ということで、ややアルコール度数高めでボトリング。ほぼノンピートのブナハーブンがリリースするピーテッド商品です。

 

 

 
 

 ● ブナハーブン エリーナ・グレーネ

 

          

 

 「エリーナ・グレーネ」とはゲール語で「朝の空」という意味。これも免税店限定商品ですが、さらに数量限定にもなっています。赤ワイン樽で追加熟成させたブナハーブン。

 

 
 

 ● ブナハーブン キャビノック

 

        

 

 「キャビノック」とはゲール語で「煙たい霧」を意味します。バーボン樽で10年以上熟成させ、ピートを強く効かせたブナハーブン。

 強いピート・スモーキーさの中に塩気、またバニラ、チョコなどの甘さも調和した味わいとなっています。

 

 

 
 

 ● ブナハーブン 25年

 

        

 

 ブナハーブンの長期熟成25年もの。豪華な化粧箱入りとなっています。価格帯もさすがなもので、長期熟成ならではの滑らかさ、柔らかさと深い味わいの両方を堪能できる一本です。

 

 他のアイラよりなめらかでソフトにも関わらず、熟成感やタンニンもしっかりと感じられる逸品。様々なブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使用されている高い品質を誇っています。また、非冷却ろ過法を採用、アルコール度数は46.3%に設定、さらに色調整などをしていないのでナチュラルなカラーに仕上がっています

※アサヒビールHPより

 

 

 

【ブナハーブンがキーモルト「ブラックボトル」】

 

         

 

 ブナハーブンをキーモルトにしている「ブラックボトル」というブレンデッドウイスキーがあります。価格も手ごろで比較的入手可能なウイスキー。(2022年ワールドウイスキーアワードで金賞なったこともあり、現在は入手が難しく、価格も高騰しています。)

 

 以前のブラックボトルはアイラの7つの蒸留所(ブナハーブン・カリラ・アードベグ・ラガヴーリン・ラフロイグ・ボウモア・ブルックラディ)をキーモルトにしてブレンデッドでスモーキーさを売りに出していたようですが、2013年からはキーモルトが「ブナハーブン」、「トバモリー」、「レダイグ」、「ディーンストン」に変更された、との記事を見かけました。

 

 この「ブナハーブン」、「トバモリー」、「レダイグ」(トバモリー蒸留所のもう一つのブランド)、「ディーンストン」は全て「ディスティル・グループ社」の所有蒸留所となっているので「なるほど」といったところでしょうか。

 

 スモーキーなブラックボトルの紹介も多いですが、実際飲んでみるとアイラ感やピーティーさはほとんどなく飲みやすいブレンデッドでした。ですので「アイラのスモーキーさを手軽に味わいたい」と思っている方はブラックボトルに手を出さない方がいいでしょう。

 

 

【アイラでほぼノンピートのウイスキー】

 ブナハーブンの他にも、アイラの中でノンピートの商品は他にもあります。

 

 例えば「クラシックラディ」。ブルイックラディ蒸留所の定番商品です。ボトルには「UNPEATED」との表記があります。お洒落でかわいいボトルで見た目も味も女性人気が高い商品。華やかでフローラル、甘味も感じ飲みやすいタイプのウイスキーです。

 

 

 

 また、「カリラ15年 アンピーテッド」「カリラ17年アンピーテッド」もあります。「15年」、「17年」ともに1年に一度、1バッチのみの生産で希少な商品です。長期熟成で限定品なので価格も高価ですが、その分の価値はあります。

 

 

 

【プレゼントにおすすめのブナハーブンは?】

 

 ブナハーブンを贈る場合はほとんどノンピート麦芽使用のスタンダードの飲みやすい12年、またはほとんどピートのない「ステュウラーダー」、「 ブナハーブン アン クラダック」、「エリーナ・グレーネ」がいいでしょう。しかしその他のアイラのようなスモーキーも好きな人には「トチェック ア ガー」、「ブナハーブン クラック モナ」「キャビノック」がピートタイプなのでこちらもおすすめです。

 

 まとめ

 

 いかがでしたか?今回はアイラ島では珍しいノンピート主体のウイスキー「ブナハーブン」を紹介しました。しかしながらブナハーブンの中にもピーティーなものもあるのでそれも飲んでみてほかのアイラの商品と比べてみても面白いかと思います。

 

 この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです!!