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グレンドロナックってどんなウイスキー?特徴と種類、おすすめを徹底解説!!

           

 

 スコッチ、ハイランド地方のウイスキー「グレンドロナック」シェリー樽100%のウイスキーで甘く芳醇な味わいで人気のウイスキーです。中でも一番人気のスタンダード商品「グレンドロナック12年」はハイランドの入門編とも言われ、濃厚で甘く果実味があり、ナッツなどのフレーバーを感じさせるその味わいは初心者から上級者までも納得の味わいです。

 

 それぞれの熟成年数ごとに商品名を関しているのも特徴。(12年ならオリジナル、15年ならリバイバルなど)

 

今回はそのグレンドロナックについてご紹介します。

 

 

 

【蒸留所概要】

 

 ★グレンドロナック Glendronach  (スコッチ・シングルモルト)

 

【ゲール語】黒イチゴの谷

【地域】スコットランド 東ハイランド地方

【創業年】1826年

【正規輸入代理店】アサヒビール

【所有者】

  1960年 ウィリアム・ティーチャーズ&サンズ社

  1976年 アライド・ディスティラリーズ

  1996年

   ~  創業停止

  2002年

  2005年 ペルノ・リカール

  2008年 ベンリアック

  2016年 ブラウンフォーマン社 (現在)

 

【特徴】・シェリー樽熟成のエキスパート

    ・オロロソシェリー樽をメインにペドロ・ヒメネス原酒も使用

    ・ティーチャーズのキーモルト

 

 1826年創業のスコットランドでも歴史ある蒸溜所の1つ。シェリー樽熟成のエキスパートとして知られ、造られるウイスキーは、その深い色、そして、厳選されたシェリー樽による、甘く果実味のある風味とドライでナッツのような香りによる、芳醇なフレーバーが特徴。

※アサヒビールHPより

 

 グレンドロナックはよく「シェリー樽のエキスパート」と呼ばれ、ほとんどの商品を100%シェリー樽で熟成させています。ほかにシェリー樽熟成のウイスキーで有名なものとして、「グレンファークラス」や「マッカラン」などがあります。

 

 スーパーでも手頃な価格で販売されている「ティーチャーズ」の原酒として知られています。それは1960年にティーチャーズを製造している「ウィリアム・ティーチャーズ&サンズ社」の手に渡りそれ以降長年ティーチャーズのキーモルトととなっています。

 ティーチャーズは他にも「アードモア」が原酒として入っています。

 

 

 
 

【グレンドロナックの種類】

 それではそのシェリー樽熟成の銘酒のグレンドロナックの種類をご紹介していきます。

 

 グレンドロナック 12年 オリジナル

 

            

 

 言わずと知れたグレンドロナックの定番商品。一般的に「グレンドロナック」といえばこれです。ハイランドの入門編とも言われ、シェリー樽から来る甘い芳醇な味わいと香りで多くの人を魅了しています。このウイスキーを悪く言う人は聞かないくらいで、シェリー樽熟成のウイスキーでおすすめの銘柄の上位に入り、シェリーのウイスキーを味わってみたい人に飲んでもらいたい銘柄です。

 

【特徴】

 ・グレンドロナックの定番商品

 ・シェリー100%(オロロソ、ペドロヒメネス)

 ・ハイランドモルト、シェリー樽熟成ウイスキーの人気上位

 

 辛口のオロロソと極甘口のペドロヒメネスを熟成した、ヨーロピアンオークのシェリー樽のみを使用。フルーティさとビターのバランスの良いハイランドモルトの入門編。

※アサヒビールHPより

 

 
 

 グレンドロナック トラディショナリーピーテッド

 

         

 

 グレンドロナックはノンピート主体ですが、このグレンドロナックはその名の通りピーテッド仕様。年数表記はなく、価格は12年オリジナルと同じくらいです。英語の公式ページでは「スペシャル&リミテッドリリース」のジャンルに該当しています。

 

 このトラディショナリーピーテッドはペドロ・ヒメネス、オロロソ、そしてポートワインの3つの樽で熟成。ほかのグレンドロナックはシェリー樽のみがほとんどなのでポート熟成原酒を使用しているのは珍しいです。

 

 他に似たようなアイラ×シェリーとして、ボウモア、キルホーマンサナイグ、ピーツビースト ペドロヒメネスシェリーフィニッシュなどがあります。

 

 

 

 
 

【特徴】

 ・グレンドロナックでは異色のピーテッドタイプ

 ・オロロソ、ペドロ・ヒメネスの2つのシェリー樽と、さらにポートワインの樽で熟成

 

 昔ながらの伝統的なハイランドのピートテッド麦芽を原料に、グレンドロナックの特徴である、シェリー樽熟成の芳醇な香りと味わいを組み合わせることで、非常に珍しいピーテッドウイスキーへと仕上がっています。

※アサヒビールHPより

 

 
 

 グレンドロナック 8年 ヒーラン

 

 2015年頃リリース。通常シェリー樽熟成原酒100%が多いグレンドロナックですが、こちらはバーボン樽原酒も使用したグレンドロナック。シェリー樽熟成のグレンドロナックの中で異色の存在です。「ヒーラン」とは「ハイランド」という意味。終売品のため今ではネット上でも見かけません。

 

 香りはオレンジやバニラ、レーズンなどを思わせ、アプリコットジャムやスパイス、甘くビターな味わい。

 

【特徴】

 ・終売品で入手困難

 ・グレンドロナックでは珍しいバーボン樽原酒を使用

 

 
 

 グレンドロナック 10年 フォーグ

 

        

 

 2018年頃発売。グレンドロナック初の免税店限定品。容量は1000ml。「フォーグ」とは蒸留所の建つフォーグ渓谷から命名。12年のオリジナルと同様オロロソとペドロ・ヒメネスの2つのシェリー樽で熟成。商品内容は12年と同じです。1000mlといえど10年なので、価格と質を考えると12年の方がいいかもしれないです。

 

【特徴】

 ・免税店限定

 ・シェリー100%(オロロソ、ペドロヒメネス)

 ・12年と比べると割高?

 

 
 

 グレンドロナック 15年 リバイバル

 

        

 

 原酒不足のため2015年に終売となったものの2019年に復活。だから「リバイバル」かと思いきや終売前もリバイバルという名前は冠していました。そのほかグレンドロナックと同じオロロソとペドロヒメネス樽で熟成。12年よりさらにリッチで滑らかな口当たりを楽しめます。

 

【特徴】

 ・シェリー100%(オロロソ、ペドロヒメネス)

 ・一時終売となっていたものが復活

 

 Glendronach蒸溜所のスタイルとも言えるアンダルシア産のペドロヒメネス及びオロロソシェリー樽の組み合わせ。15年以上熟成させたこの美しい液体は濃厚な力強さと、シルクのような滑らかさを持ち合わせる。

※アサヒビールHPより

 
 
 

 グレンドロナック 16年 ボインズミル

 

 2019年に発売。「グレンドロナック10年 フォーグ」に続く免税店向け商品。「15年リバイバルと1年しか違ってない」と思うかもしれませんが使用している樽の種類が異なっています。「ボインズミル」はポートカスク、ペドロ・ヒメネス、オロロソシェリー樽の3つの原酒を使用。「ボインズミル」とは創業者であるジェームズ・アラダイスが所有していた「ボインズミル・エステート」という農場に由来。この農場の隣にグレンドロナック蒸留所は設立されました。

 

【特徴】

 ・免税店限定

 ・ポートカスク、ペドロ・ヒメネス、オロロソシェリー樽の3つの原酒を使用

 

 
 

 グレンドロナック 18年 アラダイス

 

 オロロソシェリー樽100%で作られたグレンドロナック。これまでご紹介したものはシェリーの中でもオロロソとペドロ・ヒメネスを掛け合わせたものがほとんどでしたが、こちらはオロロソシェリー樽原酒のみを使用しています。

 

 この18年は15年リバイバルよりも甘く、飲み応えがあり、ウイスキー好きの間で「シェリー爆弾(ボム)」と呼ばれています。他にシェリーボムと呼ばれている銘柄はアベラワーアブーナ、そしてその名の通りですが「スモークヘッド シェリーボム」などがあります。

 

 

 

 

 

 ちなみに、商品名の「アラダイス」はグレンドロナック蒸留所創業者の「ジェームズ・アラダイス」に由来。ロットナンバーとシリアルナンバーが入っているプレミアムウイスキーです。

 

【特徴】

 ・オロロソシェリー樽100%

 ・「シェリー爆弾(ボム)」と呼ばれるほどシェリーの風味が濃厚で甘い

 ・ロットナンバーとシリアルナンバー入り

 

 ヨーロピアンオークのオロロソシェリー樽100%。変化する複雑なフレーバーと長い余韻が残るプレミアムアイテム。

※アサヒビールHPより

 

 

⇒ グレンドロナック 18年 アラダイス 価格推移、商品詳細

 

 グレンドロナック 21年 パーラメント

 

 現行ラインアップの中で熟成年数が一番長い21年もの。グレンドロナックおなじみのオロロソとペドロヒメネスシェリーです。


 商品名のパーラメントとは、「英国議会」という意味ですが、「ミヤマガラスの群衆」の様子を表しているようです。


 グレンドロナック蒸留所の近くの木にミヤマガラスがいるようですが、その鳥たちがぞろぞろとしている様子が議員たちを連想させていることから命名されたようです。

 

【特徴】

 ・現行のグレンドロナックラインアップの中では熟成年数が一番長い

 ・シェリー100%(オロロソとペドロヒメネス)

 

 オロロソシェリー樽由来のコクのある苦みと、ペドロヒメネスシェリー樽由来の甘味が見事に調和した、フルボディなハイランドモルト。

※アサヒビールHPより

 

 
 

 グレンドロナック ポートウッド 【限定品】

 

 2019年頃発売。グレンドロナックおなじみのオロロソとペドロヒメネスシェリー樽で熟成後、ポルトガルのドウロ産のポートワイン樽で3年間熟成させフィニッシュ。限定品です。合計の熟成年数は10年。ポートワイン樽を使用したグレンドロナックは「トラディショナリーピーテッド」「16年ボインズミル」がありました。こちらはポートで3年熟成でポートの名を冠しているのでよりポート感を味わえるかと思います。

 

【特徴】

 ・限定品

 ・オロロソシェリー、ペドロヒメネス、ポートウッド(3年)熟成

 

 
 

 グレンドロナック カスクストレングス

 

 グレンドロナックのカスクストレングス仕様。バッチナンバーがありバッチ1は本国スコットランドでは2012年11月、日本国内正規では2013年2月に販売されたようです。2022年にはバッチ10が発売。単純に1年に1バッチのペースです。

 

 発売当初のバッチ1から好評が続いており、新しいバッチが発売するたび売り切れとなっています。ひとつ前以前のバッチが欲しいとなっても手に入らないでしょう。バッチナンバーを振っているということでそれぞれ味は違います。

 

 
 

 グレンドロナック 27年 1993

 

 製造は1993年、瓶詰は2021年。熟成期間は27年ということで現行ラインアップで一番熟成期間の長い21年パーラメントのさらに上を行く商品です。オロロソシェリーパンチョン樽熟成(パンチョンとは500Lサイズの樽のこと)で、加水をしていないカスクストレングスタイプ。アルコール度数は54.1%です。生産本数が限られシリアルナンバーが入っています。

 

【特徴】

 ・21年パーラメントの上を行く27年熟成

 ・シェリー100%(オロロソシェリーパンチョン樽)

 ・カスクストレングス

 ・本数限定、シリアルナンバー入り

 

 

まとめ

 いかがでしたか?今回はグレンドロナックについて紹介しました。シェリー樽のウイスキーを飲んでみたい方にはぜひとも飲んでほしい銘柄です。個人的にはマッカランやグレンファークラスよりも好みですね。

 

 プレゼントにするなら手ごろなものでしたら12年、もう少し予算が高ければ18年、21年がいいかと思います。しかしながらグレンドロナックでしたらどれを選んでも間違いはないでしょう。