「スプリングバンク」はスコットランドの港町キャンベルタウンにある蒸留所。「モルトの香水」と呼ばれ香り華やかで芳醇、蒸留所が潮風にさらされているためブリニー(塩辛い)でほどよいピーティーな味わいで大変人気があります。
少量生産ということで、その人気の高まりで近年はスタンダードの10年ものでさえ格も高騰しています。実店舗で見かけることはほとんど不可能でしょう。しかしながら飲む機会や入手できる機会があれば一度味わって損はない銘柄です。
「12年カスクストレングス」、「18年」、「21年」、「25年」はリリース年により樽の構成比率が変わるので都度チェックしましょう。
- 【蒸留所概要】
- 【スプリングバンクの種類】
- スプリングバンク 10年
- スプリングバンク ローカルバーレイ 10年
- スプリングバンク 12年 カスクストレングス
- スプリングバンク 12年 GREEN フロアモルティング
- スプリングバンク 12年 バーガンディカスク
- スプリングバンク 15年
- スプリングバンク 18年
- スプリングバンク 21年
- スプリングバンク 25年
- まとめ
【蒸留所概要】
スプリングバンク SPRING BANK (スコッチ シングルモルト)
【地域】スコットランド キャンベルタウン
【創業】1828年
【正規輸入代理店】ウイスク・イー
【所有者】J&Aミッチェル社
【特徴】
・「モルトの香水」と呼ばれる芳醇な香り、ブリニーと評される塩辛さと甘美な味わい味わい
・少量生産のため近年の人気の高まりで品薄・価格も高騰
・12年カスクストレングス、18年、21年、25年はリリース年により樽の構成比率が異なる。
スプリングバンク蒸留所は他にもピーテッドタイプのピート麦芽のみ使用した「ロングロウ」(2回蒸留)、ロングロウとは真逆のノンピートタイプの麦芽のみ使用した「ヘーゼルバーン」(3回蒸留)も製造しています。
『塩辛さ』が特徴のキャンベルタウンモルト。3基の蒸溜器を使い、タイプの違う3種類のシングルモルトを製造。 程良くピートを焚き、2回半蒸溜の『スプリングバンク』、ヘビーピートで2回蒸溜の『ロングロウ』、ノンピートで3回蒸溜の『ヘーゼルバーン』。 製麦からボトリングまでのすべての工程を蒸溜所の敷地内で管理する姿勢は、キャンベルタウンモルトの看板を背負う自負と誇りの表れです。
※ウイスク・イーHPより
【スプリングバンクの種類】
それではスプリングバンクにはどんな種類があるか見ていきます。
スプリングバンク 10年
スプリングバンクのスタンダード商品。一番定番商品ながらもこの時点ですでに品薄状態で現在かろうじて入手可能なスプリングバンク。しかしながら価格も高騰しています。2021年~2022年にかけては15,000円程度だったものが2022年8月には23,000円程度となっています。今後も値上がりは続いていくものと思われます。
私も飲んだことがありますが、初めて飲んだときは感動したのを覚えています。
【特徴】
・スタンダード商品ながらも実店舗では入手困難。
・「モルトの香水」と評されるブリニー(塩辛い)ニュアンスが人気
スプリングバンク10年はキャンベルタウンで唯一安定したウイスキーづくりを行っているスプリングバンク蒸溜所の基幹商品です。ウイスキー愛好家の間では『モルトの香水』と称されるほど香り高く、港町に位置する蒸溜所という独特の熟成環境から『塩辛い(Briny)』味わいを帯びるなど、最も個性的な香味のシングルモルトのひとつとして知られています。
※ウイスク・イーHPより
スプリングバンク ローカルバーレイ 10年
あまり知られていないスプリングバンク。過去の限定品かと思いきや現在でも年に一度リリースされています。2022年は世界15,000本限定。カスクストレングスでボトリング。毎年樽の構成が変わります。
このローカルバーレイはその名の通りキャンベルタウン、またはその周辺で栽培される大麦で製造されています。
スプリングバンク 12年 カスクストレングス
加水をしていないスプリングバンクのカスクストレングス仕様。アルコール度数はリリースごとに若干違うようです。樽の構成にも変化があるようで、スプリングバンク公式HPでは2021年版はバーボン100%、日本正規輸入代理店のウイスク・イーHPによると、何年リリース分かは不明ですが、バーボン65%、シェリー35%とあります。
スプリングバンク12年 カスクストレングスは定期的に数量限定でリリースされる継続商品で、カスクストレングスで詰められるためバッチごとに度数が異なります。加水を一切せずにボトリングしている為、スプリングバンクの持つ100%のポテンシャルをご堪能いただけます。
※ウイスク・イーHPより
⇒ スプリングバンク12年 カスクストレングス 定価と価格推移、商品詳細
スプリングバンク 12年 GREEN フロアモルティング
これはオーガニックのスプリングバンク。いつごろリリースか不明ですが、他のブログで2015年頃の記事はありました。発売当時ヨーロッパ市場ではあっという間に即完売だったようです。ヤフオクなどのオークションでしか入手は困難といえるでしょう。
スプリングバンク 12年 バーガンディカスク
12年間フランス・ブルゴーニュ地方(バーガンディ)の樽で熟成させたスプリングバンク。カスクフィニッシュではなく全期間ファーストフィルのブルゴーニュワイン樽で熟成させているようです。
スプリングバンク 15年
この15年はシェリー樽100%のスプリングバンク。この15年はリリース年関係なくシェリー100%のようです。人気のシェリー樽をふんだんに使用した、スプリングバンクファンにもシェリー樽ファンにもたまらない1本です。
スプリングバンク15年はシェリー樽で熟成された原酒を100%使用した贅沢なキャンベルタウンモルトです。
香りはシェリー樽熟成ならではのダークチョコレートを中心にブラウンシュガー、フルーツケーキ、トフィー、アーモンドが次々に現れます。※ウイスク・イーHPより
スプリングバンク 18年
スプリングバンクの長熟18年もの。この18年もリリースごとにバーボン樽とシェリー樽の比率が異なっています。例えばスプリングバンク公式の2022エディションは「バーボン65%、シェリー35%」とありますが、ウイスク・イーは「熟成に80%以上シェリー樽を使用した」とあります。
定価での購入は困難でしょうが、かろうじてネットショップでも手に入ります。とっておきのプレゼントにも最適です。
スプリングバンク18年は、熟成に80%以上シェリー樽を使用したリッチなフレーバーが特徴のシングルキャンベルタウンモルトです。
※ウイスク・イーHPより
⇒ スプリングバンク 18年 2022Edition 定価と価格推移、商品詳細
スプリングバンク 21年
21年熟成もののスプリングバンク。こちらもリリースにより樽のタイプが異なります。2022エディションは「シェリー55%、ポート45%」ですが、「バーボン、シェリー、ポート、ラム」の4種類を使っている年もあります。世界では2022エディションで世界3,600本限定。入手は極めて困難です。
スプリングバンク21年は1990年代に定番商品として流通し、ウイスキー愛好家の舌を唸らせてきた伝説のウイスキーで、2012年から年1回極少量のみ生産が再開された限定商品です。
※ウイスク・イーより
⇒ スプリングバンク21年 〈2022Edition〉定価と価格推移、商品詳細
スプリングバンク 25年
25年熟成のスプリングバンク。2022エディションは世界1,300本限定で「バーボン40%、シェリー60%」です。
香りはスミレとルバーブのフローラルなアロマが立ち上がり、カスタードクリーム、トロピカルフルーツ、ハチミツ、モルティなアロマが広がります。味わいはバニラファッジやマーマレード、ハチミツなどの豊かな甘味にタバコやフルーツが混ざりあい、熟成感があり複雑で優雅な味わいが広がります。フィニッシュにスプリングバンクらしい潮っぽさとダンネージウェアハウスの土やオレンジピールが加わり長い余韻が続きます。
※ウイスク・イーより